学院Blog 新着ニュースや授業の様子をお届けします

2016/06/17

シンプルなモチーフほど慎重に

シンプルなモチーフほど慎重に1

先週、高1生・高2生科の週2日クラスの課題は静物デッサンでした。
モチーフは一斗(いっと)缶とリンゴ2個という、いたってシンプルなものです。
一見、もの数が少ないので簡単そうに見えますが、
実はかなり慎重に取り組まなければならない要注意モチーフなのです。



シンプルなモチーフほど慎重に2

まずは描く場所を決めていくのですが、
その際、構図に気をつけなければなりません。
例えば、一斗缶はたっぷりとした大きさが特徴的ですが、
構図によっては非常に小さく感じてしまうことがあります。
小さいと、絵を見る人にモチーフとは異なるサイズ感を伝えてしまいますし、
表現としても消極的になってしまい、寂しい印象につながります。
今回は構図について詳しく見ていきましょう。



シンプルなモチーフほど慎重に3

①の構図は、ほとんどモチーフの真正面から見ているので、一斗缶の左側面がほぼ見えません。そのため立体感が表現しにくい視点です。床や余白が占める面積も大きいので、絵全体を見た時に、物がこぢんまりした印象に感じられます。かなり上から見下ろしているため、画面の上下を目一杯使っても、一斗缶のサイズを大きくするには限界があります。



シンプルなモチーフほど慎重に4

②の構図は、斜め45度から見ているので一斗缶の面が3面しっかりと見え、物の立体感が表現しやすい視点です。決して悪い場所ではありませんが、やはり上からの見下ろし加減がきついので、一斗缶をこれ以上大きく描くのは難しそうです。惜しい構図です。



シンプルなモチーフほど慎重に5

③の構図は、大きさの表現やインパクトという点で、ベストと言えます。画面の上下左右を無駄なく使い切っていますし、余白よりも物が占める面積も大きいので、他の視点から描いた絵と並んだ時にはかなり力強い印象的に見えるのではないでしょうか。



シンプルなモチーフほど慎重に6

ちなみに、ベストなポジションで描いていても、やりすぎは禁物です。④の構図のように、大きさを追求するあまり、逆に窮屈な印象を与えてしまう可能性もあります。余白がほとんどなく、モチーフの端も画面から切れてしまっているので、全体像が把握しにくくなります。適度に物の周りにスペースを与えることも大切なのです。



このように、描く場所や視点の高さに対するちょっとの気遣いで、
絵の印象はいかようにも変わって見えます。
ですから、課題のスタート時は慎重に。
特にシンプルなモチーフの場合は、構図が大きく影響することを覚えておきましょう。



PAGE TOP

神奈川の芸大・美大受験予備校 横浜美術学院

〒221-0834 横浜市神奈川区台町16-11

045-316-0677

hamabi@e-s-w.com

受付時間:月〜土/9:00〜18:00
日/10:00〜12:00 (祝日休業)