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2018.2.2 No.003
混色の基本をマスターする ①

まずは押さえたい色の三要素。

混色を考える前に、まずは色の性質についての基本を押さえましょう。色は、

といった三つの異なる性質(属性)によって成り立ちます。まずはよく混同されがちな「明度」「彩度」についての説明から始めましょう。

明るい色?鮮やかな色?

例えば「明るい色」と言った時に、鮮やかな赤を指したり、白の混ざったピンクのような色を指したり、実際には性質の異なるものについて同じように使われている事がよくあります。鮮やかな赤というのは実際には※1のように、彩度は高く、明度はやや低い色という事になり、逆に白が混ざったピンクなどは※2のように彩度が低く、明度が高いという正反対の性質を持った色という事になります。授業で「明度」「彩度」の説明をしている時に、鮮やかな赤などは「実際には明度は低いですよ」などと教室で生徒さんにお話しすると、結構混乱される方が多いですね。

図1:明度と彩度の関係

明度と彩度の使い分けは慣れるまで少し難しいかも知れません。彩度は混色されていない純度の高い色と覚えると良いでしょう。また、白と黒は無彩色、つまり彩度が無い色です。ですので、混色の際に白や黒を混ぜると彩度が低くなります。特に色を暗くしたいと思った時に、やたらに黒に頼るのは彩度が低くなり鈍くなりますので、あまりお薦めしません。

明るい色?鮮やかな色?

次に3つ目の「色相」です。色相とは黄色や赤など色味の違いの事です。近い色相順に円環状に並べたものを「色相環(図2)」といいます。図2のような色相環は混色の際に役立つので、自分で作るか印刷物を利用するか、あるいは覚えるなどしておくと良いでしょう。

12色相環
図2:色相環(ヨハネス・イッテン「色彩論」より)

混色の基本は色の三原色を知る事から

では、混色の基本中の基本、三原色の混色について見てみましょう。図2の中央の三角形に位置しているのは黄・赤・青※1。これらの色は混色で作る事が出来ません。最も彩度が高い色という事です。これらの色を三原色と言います。三角形に接している緑・橙・紫はそれぞれ三原色のうち2色を混色して作った色です。さらに混色を進めて12色まで展開したものが一番外側の円環の12色です。よく「3色あれば絵は描ける」という話を聞きますが、この図を見る限り、確かにたいていの色が三原色から作れそうですね。

ここで幾つか三原色について注意しなければならないことがあります。一つ目は、中央の三角形にある三原色を使って混色すると、実際にはもっとくすんだ色になってしまったり、暗くなってしまう※2ということです。先にもお話ししたように、混色すれば色の純度は落ちていきますので、彩度が下がってくすんでしまうのは当然の結果です。しかし、これに関しては実際に絵を描くのに、彩度の高い色ばかりでは目がチカチカしてしまいますので、混色により彩度が落ちるということは、絵を描く上では問題ありませんが、この表と同じような鮮やかな黄緑や紫が欲しい!という場合は、新たに好みの発色の絵の具を追加すると良いでしょう。

混色や色選びが難しいからでしょうか、画材屋さんへ行きますと、48色セットとか、風景画セットとか、人物セットとか様々に豪華なセットが売られていますが、実際に使ってみると色を把握するのも大変で、適材適所に色を使い分けるのも意外に難しいものです。初心者の方は混色が難しいとお話しされることが多いですが、まずは基本色に絞って、色相環をお手本に混色の基本をシンプルに実践されていった方が色の勉強になって良いかもしれません。

次回の記事では、より実践的なお話です。

※1:三原色をCMY、C(シアン 青緑)M(マゼンダ 赤紫)Y(イエロー 黄)とする考えもあります。

※2:どのような赤・青・黄を選ぶかでも結果は異なります。

え塾では、デッサン力をつけたい方はデッサンコース。絵作りを学びたい方には絵画コース。それぞれが学びたい力に応じて講座をご用意しております。

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コラム管理者より

絵の具と紙さえあれば絵は描けますが、知識を持つことで、「画材はこう使えば良かったのか」「こんなやり方で描いたら楽しそう!」など、制作の幅を広げることができます。
授業でお話ししていることをベースに、改めて読み直して理解を深めていただけるよう、普段の制作に役立つコラムを心掛けています。
不定期で更新していきますので、時々覗いて知識を深めていただけると嬉しいです!

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